#1でケースを取り換えたSEIKO5 SPORTSですが、やっぱり元のケースに入れたくて
竜頭と巻芯を新しくして元のケースに戻してみたのですが、時刻合わせの際、
巻芯ごと外れてしまう事象が多発してしまい、ムーブメントを交換することに。
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風防もケースも傷だらけですが、やっぱりこの姿が落ち着きます。
今回の作業が「SEIKO MOD」と呼べる本来の作業かもしれませんね。
では早速パーツを外していきます。

裏蓋を開け、巻芯と竜頭を抜いて、文字盤とムーブメントを取り出しました。
ムーブメントと文字盤を載せている台はムーブメントホルダーといって、
文字盤や針のつけ外し時にあると捗る器具です。
この状態で次は針を外します。
因みに青い竜頭と巻芯はダミーというか、ムーブメントを買ったときに
付いてくるもので、動作はしますが付属の巻芯に交換する必要があります。
作業の操作性を考えて、敢えて取り付けております。

専用の針外し器具を使って、あっさり外れました。
針外しは文字盤に傷をつけてしまう恐れがあるため、写真左に映っている
グレーのカバーのような物を使うことをお勧めします。(薄いビニールでも良い)

今回取り付けするムーブメントです。
元々のムーブメントは7S36という品番で、日付と曜日が表示出来ます。
これをNH36というムーブメントに交換するわけです。
メリットとしては、ハック機能(秒針を止める機能)が追加されるので、
正確な時刻合わせが可能になることでしょうか。
では針を付けていきましょう。

最初に時針から取り付けます。
針を押させている器具は「剣入れ」と云って、針押さえともいう器具です。
これは「明工舎」という日本のメーカーの器具を使っています。
大事な作業ですから安全安心の器具がいいですよね。
この時計はSEIKO純正品なので秒針もあっさり付きました。

こういうことに興味がある方もいらっしゃるかもしれないので、ひとつ注意を。
針を取り付ける前に、時刻合わせモードにしてカレンダーが切り替わるところ、
カチっと変わったところで時針と分針をきっちりと12時の位置に取り付けてください。
針の無い状態でカレンダーが切り替わるまで竜頭を回すということです。
それを怠ると思いもしない時刻で日付が変わってしまう残念な時計になります。
秒針はどの場所で取り付けてもOKです。
あと、それぞれの針を回してみて、インデックスやお互いの針に干渉しないかも、
必ず確認しておいてください。
次は最後の工程、ケーシングです。

ガラスの内側や文字盤などのゴミやホコリを除去してケースに入れます。
巻芯はムーブメント間に互換性があるのでそのままの物を流用。
バンドを元に戻して完成です。
結局は時計を作る作業とほぼ同等の作業になりました。
やっぱり純正の姿が見慣れていて格好いいです。
ガラスやケースの傷もいつか磨いて、まだまだ活躍してもらう時計です。
最後に、腕時計というのはそれぞれのパーツがとても小さくて壊れやすいです。
そういう時に無理して組もうとすると文字盤に傷がついたり、針を曲げたり、
パーツを損傷させてしまうかもしれません。
小さなパーツを凝視しながらの作業ですので集中力も必要になりますよね。
そんな時にお助け役というか、手助けしてくれるのがUSBカメラの電子顕微鏡です。

このようにPC画面に拡大表示して針が真っすぐ付いているかなどを確認したり、
針や文字盤にホコリやゴミが付着していないかを確認できます。
顕微鏡自体にLEDライトが付いていますので、そこも大きなポイントです。
スマートフォンやタブレット端末でも使用可能ですが、iPhoneでは使えません。
(iPhone自体がUSBカメラに対応していないようですがMacでは使えます)
拡大表示させてパーツの構造を理解することによって、作業時間も短縮出来ました。