M's Photography 松下直樹のブログ

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EOS R3テスト撮影


Canon EOS R3 with EF70-200mm F2.8L IS II USM f7.1 SS1/640 ISO800 + Extender EF2.0×III

 

早速、EOS R3のテスト撮影に出かけてきました。

 

今回、試したかったのはAFのトラッキングと電子シャッター、ISOオートです。

被写体として選んだのは野鳥、猿、旅客機の3つ。

 

まず最初に野鳥の飛翔を撮りました。

出かける前にカメラの設定は概ね完了していたのですが、いざシャッターを切っても

カメラの反応があまりない・・・。

おかしいなと思って再生ボタンを押してみると、2回ほどシャッターを切っただけで

およそ100枚近く撮れていました。

そういえば連写モードのままで、おまけに合焦音と勘違いして電子音をオフにしていた。

思わぬことで無音モードを試すことになったのですが、これはこれで使えるなと(笑)

クラシックのコンサートやピアノコンクールなどの撮影では、1D系のド派手なシャッター音が

ちょっと迷惑ではないかと感じていたところでした。

背面の液晶もオフにすれば、そういったシーンでも気兼ねなく撮れますね。

 

野鳥の飛翔撮影ではトラッキングがまずまずの様子。

ついでに視線入力も試してみましたが、キャリブレーションを2度ほど行っただけでは、

狙ったポイントにビシバシと決まるという状態ではありませんでした。

これはまたじっくりと試したいですね。

 

目当ての鳥が現れずで、早々に猿の撮影に向かいました。

鳥の撮影時から被写体を「動物」に設定したままの撮影です。

猿を被写体に選んだのは、人間に近いということと、予測出来ないような

コミカルな動きをすることで、トラッキング性能を試せると思ったからです。

上の写真はあまり動きのない親猿ですが、こちらに向かって走ってくるシーンや

猛スピードで走り抜けるシーン、子猿のコミカルな動きなど、かなり歩留まりよく

撮ることが出来ました。トラッキング性能はまずまずで、瞳に合焦すれば、

そのまま追い続けてくれるなど実務でも使えそうです。

EOS iTR AF XはすべてのAFモードで動作が可能で、被写体に向けた瞬間に瞳を検出してくれます。

 

ISOオートは、実は猿の撮影でも試していますが、日が暮れてきたところで

旅客機の撮影に向かい、低速シャッターで離陸時に流し撮りなど、

こちらもISOオートで撮りました。

ISOオートは実務では使ったことがありませんが、見た目の明るさにほぼ忠実で、

大きく崩れるようなシーンもなく、意外とこちらも歩留まりよく納まってくれました。

 

このようにカメラに任せられる機能があれば、そういう部分は思い切ってカメラに任せて、

そうすることで、こちらは構図やシャッターのタイミングなど、違ったことに

気を回せる比重が高まることで、より良いシーンを納めることが出来ますよね。

 

今回の撮影で感じたこと。それは、あくまでもフラッグシップ機ではないはずのR3ですが、

使ってみると、これは完全なプロ機であると感じました。

各操作ボタンの配置などは1D系を踏襲していますし、少し勝手の違う部分もありますが、

かなりプロユースを意識したカメラだなと思います。

ミラーレスというところでは、プライベートではM5を使っていますが、

初めてのミラーレス実務機ということでは、思い切って選んで良かったと思えるカメラだと、

今のところ感じているとともに、大した内容ではありませんが、今回の記事が

EOS R3の購入を考えている方、ユーザーの方にとって、少しでも参考になれば幸いです。

 

最後に付け加えておきますが、電子シャッターの音は・・・

とてもチープで偽物感たっぷりの音でした。

ま、慣れですね、慣れ(笑)