M's Photography 松下直樹のブログ

山陰の写真家 松下直樹のオフィシャルブログです

色偏差を調整しよう

デジタルカメラというものは便利ではありますが、

ホワイトバランスというものを理解しておく必要があります。

 

RAW撮影される場合、多くの方はAWB(オートホワイトバランス)にしておき、

現像時に色温度を調整することがほとんどでしょう。

WB(ホワイトバランス)に関しては今更説明する必要はないと思いますが、

こと「色偏差」に関しては、あまり理解していない人もいらっしゃるようです。

 

例えば下の写真、WBはほぼ適正だと思いますが、ちょっと色が変です。

 

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色偏差というのは要するに「色かぶり」のことです。

写真の中に真っ白のものが無いのでわかりにくいですが、

画面内に緑が多いので、カメラが「グリーンかぶりしてる?」と勘違いして、

それを補正しようとしてマゼンタが乗っています。

 

これを色温度や彩度で調整しようとしても、思ったような効果が得られず、

ド派手な「えげつない」写真に仕上がってしまいます(笑)

そこで色偏差をマゼンタ側からグリーン側へ少し調整してみると・・・。

 

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最初の写真に比べると、マゼンタかぶりが減り、土や落ち葉本来の色が表現出来ました。

2枚を比べるとよくわかりますね。

色温度は全く調整していませんが、木々の緑も本来の色が現れ、意図した色を表現することが出来ました。

 

これは水銀灯や蛍光灯の下で撮った写真にも現れますので、

どこかおかしいな?と感じたら、色偏差を疑い、必要があれば調整してみてください。

トーンカーブでも調整できますが、少々慣れが必要です)